「秋田高専グローカル人材育成会」ビジョン2022

 高専の人材育成システムは,産業界のみならず海外からも着目されています。この時代の流れの中で,「高専教育一体化プラン」を掲げ,「産と学の共創的な視点」からの「産産学連携共同教育プログラム」を立案・実施します。

 グローカル人材育成会が取り組む「産産学連携共同教育プログラム」は、
【A】キャリアアッププログラム ①~③
【B】共同研究プログラム    ④~⑥
【C】人材育成プログラム    ⑦~⑧  に大別されます。

地域学関連講演会・特別講義 企業による個別面談会,採用&就職担当懇談会 工場見学,業界研究会等 会員企業間の人的交流   リカレント・リスキリング オープンイノベーション討論会  専攻科副専攻 学生による研究発表会 

【A】キャリアアッププログラム
地域学関連講演会(地方創生講演会)・特別講義

会員企業に所属する実務家教員(非常勤講師)が,地域の課題,グローバリゼーション,DX推進について話題提供します。

企業による個別面談会,採用&就職担当懇談会

会員企業採用担当者が,本校学生および就職担当教員それぞれと面談し,企業情報を共有化します。

・企業による個別面談会
会員企業様による学生のキャリア教育支援の協働,産産学連携共同教育への発展,学生の採用マッチングへの契機
 具体的な求人活動,就職活動の開始直前の時期において,企業採用担当者のブースに学生が個別に面談する形態にて,企業紹介,インターンシップ情報,卒業生の活躍等の紹介を通した,企業様と学生の接近の機会とします。ほとんどすべての会員企業様と秋田高専の本科3,4年生が全員参加する本会は,令和元年度は会場「AU」にて,参加学生のべ1163件という大規模な個別面談会となりました。令和2年度および3年度は,コロナ禍対策として,秋田高専の面談ブースと各企業様とをオンラインで接続する形式となりました。
 With コロナともいえる令和4年度においては,各企業担当者様に秋田高専にお越しいただく,対面での面談を基本形態とすることといたします。
 今後,本催事を契機に,会員企業様への学生のインターンシップ参加や就職が活発化することが予想されます。

・採用担当者&就職担当教員懇談会
 企業の人材ニーズ・人材確保戦略を本校教員に共有することが目的です。会員企業の採用担当者と,本校の就職担当教員を中心とした多数の教員との間で,オンライン方式にて,企業が求める人材とのマッチングの契機第1段となります。ほとんどすべての会員企業様が,本校4学系との懇談を2日間に渡っておこない,令和2年度はのべ125件、令和3年度はのべ136件の双方に有益な情報交換を実施することができました。本懇談会は,アフターコロナにおいても,オンライン開催が有効と考えております。社会の変革時,パラダイムシフトを実践する,ニュー・ニュートラルな人材が要求されると推測します。このような人材の産業界・社会からの人材ニーズと,キャリアアップや教育カリキュラム(シーズ)とのマッチングを,タイムリーに図るための機会としても捉えております。

 なお、採用担当者&就職担当教員懇談会に合わせて会員企業等から演者をお招きし,基調講演2件ずつを会員企業様および本校教職員等にオンライン配信しました。本基調講演は,本会が推進する「産産学連携」のモデルケースや地域のグローバリゼーション等,その成功事例を中心に,本校教職員のFD&SD研修も兼ねた講演会としております。

令和2年度のご講演は,
①「コロナ禍で東京多摩地域と長野茅野市とのテレワークの試み」
   講演者:東洋システム株式会社 代表取締役社長  飯田 哲郎 氏
②「産学連携の取組」
   講演者:東新工業株式会社 取締役  豊田 稔 氏

令和3年度のご講演は,
①「重金属土壌汚染の簡易検知材の開発」~産学連携による取り組みからサポインの採択まで~
   講演者:有限会社坂本石灰工業所  代表取締役 坂本 達宜 氏

②「風力発電と地域産業の活性化〜地域企業の挑戦」
   講演者:羽後設備株式会社 代表取締役社長 佐藤 裕之 氏

とし,いずれのご講演も,本会が目指す産産学連携の形態のヒントなどを得る貴重なご講演となりました。

工場見学,学生のための業界研究会等

 令和4年度より,実施する新たな取り組みです。学生自らのキャリアアップの「きづき」の場を会員企業の皆様との協働によって提供します。

 工場見学には,支部会員企業に本科3年生と希望の全会員企業が参加します。
 「学生のための業界研究会」は,本科4年生の「校外実習(インターンシップ)」,「産産学連携による卒業研究の実施」,「就職活動」,「専攻科における副専攻の研究課題」等への接続を図ります。高専学生が,会員企業の技術に興味をもち,就職したい,研究をしたい等,主体性の開花の契機とすることを狙います。
 その他,本科生や専攻科生の「職業体験」や「海外留学」等へご協力いただける会員企業との共同教育プログラムを計画しており,学生への意識向上を促進します。

【B】共同研究プログラム
会員企業間の人的交流

 本会が推進する「産産学連携」は,研究開発や人材育成を通して,会員企業間の交流がうまれ,出向人材や秋田県へのUターン人材の促進が期待されます。Uターン人材が,秋田に新たな事業をうむばかりでなく,新たな生活により秋田県の人口減少問題への貢献をも期待します。

❺リカレント・リスキリング

 再生可能エネルギー,グリーン,半導体製造,DX等,異業種からの転用人材,非正規雇用人材等,リスキリング,リカレントがこれまで以上に重要な機能を果たすことがいわれています。学内と会員企業様のリソースを融合して,東北地方,秋田県の強みをいかした,地域のニューニュートラル人材を創出することを推進します。

❻あきたグローカル技術研究会 ―オープンイノベーション討論会―

 産産学連携の契機の場を創出します。産産学連携,すなわち地域内外の企業様と秋田高専等学術機関との共同研究等の連携の契機(スタートアップミーティング)として,本研究会を開催します。
〇令和2年度は,7件の産または学のシーズまたはニーズに対して,オンライン会議にて討論を行い,3件の産産学連携の研究が開始されました。
〇令和3年度は、8件の産または学のシーズまたはニーズに対して,オンライン会議にて討論を行い,6件の産産学連携の研究が開始されました。
これらに関連して,高専機構の競争的資金を活用した「R2年度高度化推進経費事業」で獲得した別予算によって雇用したコーディネータが,調整にあたりました。令和4年度,5年度は,「専攻科改組に伴う予算措置(特命助教の雇用)」により,より一層の産産学連携の研究開発活動が推進されます。令和4年度からは,「技術研究会」と「学生のための業界研究会」を同一会場にて実施し,企業の技術担当者が多数参加できる,「オープン型」と,これまでのようにあらかじめ参加者を限定する「クローズ型」を区分して行います。本研究会を持続させ,「産学連携・人材育成」のプロジェクト形成に接続することを目指します。

【C】人材育成プログラム
専攻科副専攻

 学際領域の技術から地域課題の解決に至るイノベーティブな研究開発に係る基盤研究・応用研究を継続するしくみです。本学の異分野の教員の連携による,産業界のニーズを学術的に解決するプロジェクト構築をめざします。(主な副専攻の研究課題)技術相談,比較的小規模な課題から,産学官連携のプロジェクトのような大規模な課題を,産産学の連携により,解決し,技術の地域内外,海外への波及を目指します。

学生による研究発表会

 学のシーズから共同研究の種を共有します。本科各学系の卒業研究発表会および専攻科特別研究の中間発表(いずれも学生が行うポスターまたは口頭発表形式)を,秘密保持のもと,公開いたします。研究課題によっては,すでに企業と行っている共同研究,科研費等のプロジェクト研究,またその他今後産業界との連携が有効な研究課題等様々な内容となっております。企業の採用担当者人材戦略担当者のみならず,技術担当者等の今後の積極的なご参加をお願いし,本会を契機に,学生および指導教員との議論を通じて,学のシーズからの産産学連携の共同研究を目指します。(令和2年度令和3年度

本会のこれらの具体的な活動により,「ヒト・コト・カネの好循環エコ・システム」が構築され,SDGs & ESGおよびカーボンニュートラルの実現をターゲットとしたバックキャストによる「オープンイノベーティブなエコ・システム」が,産産学共創によってプラットフォーム化していくと考えます。

 

※「共同教育」とは
人材育成と技術の社会実装を別々ではなくあわせて行う産学連携による教育プログラムであり,米国の産学連携では、この方式が一般的で有効であり,日本でも人材育成を主体とした研究開発の重要性が再認識されています。

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