電解援用による新たな硬脆材料向け研磨システムの開発

顔写真

氏名
池田 洋/ IKEDA Hiroshi
E-mail
ikeda@akita-nct.ac.jp
職名
教授
学位
博士(工学)
所属学会・協会
日本機械学会、精密工学会
キーワード
電界、CMP、スラリー、硬脆材料、研磨レート、砥粒、SiC、ガラス、サファイア、研磨装置
技術相談
提供可能技術
・電界を援用した各種硬脆材料(ガラス、SiC、Si、サファイア等)の高効率CMP技術開発
・電界制御システムを組込んだ研磨装置の開発
・研磨装置を含む各種装置のメカ・電装設計開発全般

研究内容

電界制御技術とCMP技術を融合した新しい研磨技術のスラリー運動特性と研磨特性

【研究概要】
 技術革新などで産業の発展を支える電子材料には,シリコンやガラスなど様々な基板がある。最近では,世界的なスマートフォンやタブレット端末の台頭,そして映像の高詳細表示化などによって,ガラス基板の市場需要は年々拡大しており,さらに成長が期待されている。一方,世界規模で省エネルギーの機運が高まり,特にパワーデバイスにおいて,従来のシリコン半導体からSiCを使った次世代半導体への置き換えが加速し,実用化へ向けた技術開発が進んでいる。いずれの基板においてもその特性を十分に発揮させるためには,無歪みの平滑鏡面にすることが大前提となり,最終仕上げ加工としては,一般的にCMP(Chemical Mechanical Polishing)技術が採用されている。しかし,通常のCMP技術は回転運動を伴うため,研磨界面からのスラリー飛散によって研磨効率が低下するという問題を有している。本研究では,この技術課題を解決するため,電界を研磨界面に印加することによってスラリーが有効に工作物に作用し得る供給技術,すなわち電界スラリー制御技術を開発し,高効率CMP技術の創出を目指している。

【原理とその効果】
 図1に電界スラリー制御技術の原理を示す。研磨領域に電界を印加することによって縦方向に吸引力が作用し,スラリーの飛散を抑制する。電界有無におけるスラリー飛散の様子を図2に示す。このスラリー飛散抑制効果が研磨界面のスラリー分布を拡大させ,研磨速度の向上を図ることが可能となる。(図3)一方,電界印加によって,工作物の表面品位(表面粗さ)を維持しつつ研磨速度を向上させることが分った。(図4)

 

提供可能な設備・機器

名称・型番(メーカー)
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