次世代コヒーレント放射光源の開発
図1 加速器からの高エネルギー電子ビームと周期磁場(アンジュレータ)を用いたコヒーレント放射光の発生
加速器で高エネルギーに加速させた電子ビームをアンジュレータと呼ばれる周期磁石に入射させると,シンクロトロン放射光が連続的に発生し,波の干渉によりレーザ光へと成長します。これは自由電子レーザ(Free-Electron Laser : FEL)と呼ばれ,発振する光の波長は電子ビームのエネルギーとアンジュレータの磁場強度および磁場周期で一意に決まるため,赤外からX線領域に渡って任意の波長を選択的に発振することができるという他のレーザ光源にない特徴を持ちます。当研究室では,高エネルギー加速器研究機構(KEK)や分子科学研究所と協力し,特にピーク強度の高い極短パルスの赤外から紫外にわたるコヒーレント光の発生原理の検証(図1)や応用実験の検討などを進めています。特に当研究室では,世界的に広く用いられているFELシミュレーションコードに独自の手法を適用し,これまで考慮されていなかった実験環境因子を含んだシミュレーションや,新奇なFEL手法の検討を行っています。
名称・型番(メーカー) | |
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二次元有限用方法電磁場解析コード(自作) | サーモカメラ |
YAGレーザー(1064nm,532nm,266nm) | レーザ温度計 |
オシロスコープ | ダイポール電磁石(自作,最大2 T) |
光電子増倍管 | 高感度CCDカメラ |