金属薄膜配線の次世代透明導電膜への応用
透明導電膜とは透明かつ導電性を有する材料であり、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池などに用いられています。従来の材料よりも柔軟性があって割れにくく、供給が安定し、低抵抗である金属を用いて、図のような格子状薄膜細線をガラスやアクリル等の基板上に配することで次世代透明導電膜に期待されています。しかし微細な金属は高密度な電流によって発生するジュール熱での溶断や長期の大気腐食によって材料の特性が変化してしまい、機器の誤動作や故障を引き起こしてしまう懸念があります。そのため金属薄膜配線格子の信頼性を高め、最適設計を可能にするすることは重要であります。
信頼性を高めるための手段として電気抵抗法による腐食推定を考えています。電気抵抗法は原理が単純明快でかつ材料の腐食劣化による導電性への影響について直接知ることができます。
また最適設計をするための手段として有限要素法による伝熱解析を考えています。格子の幾何学的寸法による温度上昇ならびに電気抵抗への影響について調査をします。
図. 次世代透明導電膜に期待される格子状金属薄膜細線
名称・型番(メーカー) | |
---|---|
- |